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vol.23 創業経営者がうまくいかない、5つの理由

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■テーマ 創業経営者がうまくいかない、5つの理由

さて、前回は、
段々忙しくなってきた!創業経営者が、従業員を雇用する時の費用と、意思決定
というテーマでお送りいたしました。
事業拡大のために避けては通れない、雇用のお話です。
最近は、求人に悩まれている会社さんが非常に多いです。
人口ピラミッドを考えると、マーケティングで勝てれば勝てる時代から、
人事や採用で勝てなければ労働力不足が事業拡大のためのボトルネックになる
という時代になるな~と私は感じています。
私も今年に入ってからは常に、求人、採用、また労働環境の整備など、
採用・人事に多くの時間を割いております。
さて今回は、前回予告から少しニュアンスを変えて
「創業経営者がうまくいかない、5つの理由」というテーマでお送りします。

弊社は、創業の経営者を多く支援させて頂いておりますが、
すべての創業経営者の事業が最初から「上手くいく」わけではありません。
そんな時に、僕たちは、経営者のビジネスを客観的にみながら、
どの点がよくてどの点が足りないのかということをなるべくお伝えしていくようにしています。
そのような中で、創業経営者がどのような点でつまずき、
どのようにしてその点を克服していくのかということについて、考察してみました。
■理由①【商品・サービス】 価値とターゲットが明確になっていない
 ~その商品・サービスは、誰に、どんな価値を提供するものなのか整理しよう~
まずは、自分の商品・サービスが定義できていない場合があります。
A:商品・サービスにそもそも「価値」がない
B:商品・サービスに価値はあるが、「ターゲット」を間違えている
あなたの商品・サービスが、
・どのようなターゲットに、
・どのような価値を提供できるのか
これを明確にしておかなくてはなりません。
そもそもの事業の前提とも言えますが、創業経営者は、まずこれを見出し、
実際に顧客にお金をだして買ってもらえる商品・サービスを確立するまでに
時間・労力・資金を要することも多々あります。
実際に、
想定していた商品・サービスが、想定していたターゲットのニーズにヒットしなかった。
というケースは創業に限らず経営者であれば、いくらでもあるはずです。
この場合、3つの要素のどこに原因があるのか、それを分析することが大切です。
これには、多少なりとも、何度かの仮説と検証が必要になることが多いと言えます。

■理由②【価格】価格の付け方がまちがっている
  ~ビジネスモデルから、見直してみよう~
続いて、①の商品・サービスを「いくら」で販売するのかという要素です。
①に含めて考えてもいいのですが、実は、価格というのはビジネスモデルの重要な一要素。
にもかかわらず、この要素が考え抜かれていない場合が散見されるので、
敢えて区別して記載します。
「単価設定」で失敗している創業経営者は、多いです。
よく、「忙しいのに儲からない」というフレーズを耳にしますが、
もしかすると、下記の状況に近いのかもしれません。
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◆価設定の時点で、破綻しているビジネスモデルの例:
●条件:
・①の商品・サービスは、1日4人にしか提供できない
・月25日稼働とする
・1人に提供するのに、材料費・その他の経費を含めて、変動費として1万円かかる
・固定費は、事務所家賃とアルバイト1名の人件費のみで、月15万円かかる
・社長の最低限の生活費として月15万円かかる
・稼働率は60%と想定される
●計算:
このとき、販売単価を一人1万5千円にしたとします。
(1万5千円-変動費1万円)*4名*25日*稼働率60%=30万円の粗利益となります。
ここから、固定費と生活費を差し引くと、30万円-15万円-15万円=±0万円となります。
1万5千円だと、毎月、トントンということになります。
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ここで仮に単価を2万円にすると稼働率30%でトントン、
3万円にすると稼働率15%でトントン、
それを上回れば、お金が増えていくということになります。
もちろん、提供する商品・サービスの価値、ターゲットによっても、
価格の最適値というのは異なると思いますが、特に最近は、デフレ経済、
インターネットによる格安競争の激化などで、単価が低くなりがです。
①商品・サービスがしっかりしていて、③営業・マーケティングができていても、
「忙しいのに儲からない」という経営者様は、②の商品・サービス単価が
原因となっているケースが非常に多い
です。
■理由③【営業・マーケティング】売り方に問題がある
  ~認知度を上げながら、見せ方も工夫してみよう~

3つ目ですが、うまくいかない創業経営者の要素として、
製品やサービスがどんなに良くても「営業・マーケティング」が苦手というケースがあります。
もちろん、これは、①②がしっかりと準備されていることが前提ですが、
「商品・サービスがいい」ということを前提としても、販売に至るまでには、
あと2つの要素が必要だと、僕は考えています。
A:まずは、認知されること
B:よさそうに見えること(見せること)
Aは当然ですが、どのようにして認知させるかについては様々な方法があります。
売れている会社は、自社の商品・サービスに合致した認知させる方法を、
明確に持っています。それをまずは探してみるといいでしょう。
Bについては、よく勘違いされている経営者様が多いのですが、
購入の意思決定というのは、通常その商品・サービスの使用前に行いますので、
商品・サービスが実際によいかどうかは関係なく、「よさそうに見え」なければ売れません。

その後のリピートは、実際によくなければ続きませんが、最初の購入は、
「よさそうに見える」という要素がないと売れないです。
「うちの商品はいいものだから、分かる奴だけ買えばいい」という経営者様も
少なからずいらっしゃいますが、もうちょっと見せ方も工夫して、
ぜひ、よいものを多くの方に届けてほしいと思います。
■理由④【人徳】あなたを助けてくれる人がいない
  ~「人の役に立つ」ことが人脈形成につながる~

4つ目は、「人徳」と書きましたが、ビジネスを成功させる要素としては、
「人脈」と言ってもいいかもしれません。僕の実感として、何は無くとも、
「人脈」がある人というのは、「どうにかなる」という風に感じています。
ただし人脈といっても、名刺交換しただけの知り合いというレベルでは
「人脈」とはいえないですが、じゃあ、人脈ってなんだろうということで、
シンプルにわかりやすくいうと、ここでは、
“自分が困っている時に、何かしら、助けになってくれる人”
といえるかもしれません。「助け」というのもいろいろあって、
相談できたり、アドバイスをくれたり、お客さんになってくれたり、
仕事を与えてくれる人かもしれませんが、
それはそれで、他力本願になってしまう気がしてしまうので、
もうちょっと主体的に人脈形成ということを考えようとすると、
“自分がお役にたってきた人、お役にたてる人”
ということかなと考えています。
積極的に交流会などに出席して名刺交換した人とか、
サラリーマン時代に仕事を一緒にする取引先の人かもしれませんが、
人脈を作るというということは、「自分を売り込む」というよりは、
「目の前の人のお役にたつ」という姿勢なのではないかなと考えています。
自分がお役にたってきたという「人徳」のようなものが、結果として、
何かあったときに助けになってくれる「人脈」を形成する
のではないでしょうか。
ビジネスが上手くいっている人は、人のお役にたっています。
商談も何が相手のお役に立つのか、というプレゼンをします。
うまくいかない人は、自分や自社の商品の自慢をし、買って買ってと迫ります。
人脈がある人をうらやむこともあるかもしれませんが、その人は、
多くの人のお役にたち、人徳を積んできた人なのです。
起業するまでにも、起業してからも、より多くの人徳を積んでいくということが、
人脈形成につながります。
そして、人のお役に立ってそれが自身のためにもなるという行為は、
経営者が事業を通して世の中に商品・サービスを提供して、
利益を稼得していくことと同質の行為ということも言えると思います。

■理由⑤【お金】資金が足りなくなる
  ~経営における、「お金」の意義をもう一度考えてみよう~

最後は、「お金」です。
会社が倒産する時、事業が終わる時というのは、お金が尽きる時と言い換えられます。
すなわち、起業したら、「マネー・イズ・タイム(リミット)」です。
そして、製品を開発するにも、人を雇うにも、広告を出すにも、「お金」が必要です。
事業投資を何もしなくても、少なくとも生きている限りは、
生活費という「お金」が必要になるでしょう。
創業経営者にとって、事業資金の意義は、以下の2つです。
A:「マネー・イズ・タイム(リミット)」=お金がなくなったら、事業が継続できなくなる
B:事業投資の源泉であること=
            お金があれば、事業投資(人材・広告・その他)ができるということ。

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②で示したビジネスモデルの事例に、以下の条件を追加します。
●追加条件:
・自己資金は250万円で、初期投資に200万円の投資をしたので、
手元資金の残りは50万円。
●計算:
この前提で、開業後稼働率が想定を下回って40%の操業だと、
5か月で資金がゼロになります。
広告などを打って稼働率を上げたいところですが、残りが50万円なので、
30万円の広告投資が怖くてできません。
あと100万円資金があれば、もう少し余裕をもった意思決定もできるのですが。。。
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このように、開業のための初期費用だけでなく、運転資金として
何か月分の資金を持って始められるかということで、事業の進め方についての
選択肢の幅も広がりますし、本当に顧客に満足してもらえる商品・サービスを
構築するまでのタイムリミットも大きく変わります。
ひいては、事業の成功確率もだいぶ変わってくるわけです。
事業継続と、事業投資のための原資となる「お金」は、
多いほど事業経営に余裕が出ます。
少なくとも、創業期の事業が軌道に乗るまでの「お金」を準備する必要があります。
(創業融資を受けるにしても、自己資金の3倍までが目安ですので、
一定の自己資金は必要になります。)

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