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Vol.20 創業経営者の短期と長期

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■テーマ 創業経営者の短期と長期
前回は、「決算直前の節税対策」というテーマでお送りいたしました。

「節税のための節税」ではなくて事業投資こそが第一の節税であることや、
節税が法人の目的ではなく「事業投資 ⇒ 売上の増加 ⇒ 事業投資 ⇒ 売上の増加」
という状況を目指すべきですということをお伝えしてきました。

さて今回は、「創業経営者の短期と長期」というテーマです。

大前研一さんのアタッカーズ・ビジネス・スクールでは、
世の中を変えるような事業を創造することになります。実際に壮大なビジネスモデルで、
起業される創業経営者も多くいらっしゃいます。これは、とても素晴らしいことです。

しかし、この事業に命かけますといいながらも、自己資金は少額で、
なかなか収入が発生しないようなビジネスモデルであるような場合は、
壮大なビジネスを作り上げる前に、事業の継続ばかりでなく、
そもそも自身の生活ができなくなってしまいます。

そこで今回は、短期的考えるべきことと長期的に考えるべきことについて
整理してみたいと思います。

■短期的に考えなくてはならないこと

まずは、明日の生活費です。

給料を断ち切って起業した中で、自分の家賃、食費などの生活費をこれまで
通り捻出できるかどうか考えてください。そしてここで意識してほしいのは、
「お金は時間」だということ。創業時に、これまで毎月定額収入としてあった
給料がなくなり、売上は一度ゼロの状況となります。

このとき、持っている自己資金が、創業経営者のタイムリミットです。

砂時計を創造してください。

その砂は、一円玉です。時間が経つごとに、生活費や事業のための支出で、
一円玉はどんどん下に落ちていきます。その砂がなくなったらゲームオーバーです。

砂がなくなる前に、売上を計上したり、場合によっては
出資や融資を募って、上から砂を補充しなくてはなりません。

特に最近多いIT起業などでは、サイトやシステムの開発に時間がかかり、
更に完成後もユーザーを集めるまでは収入が発生しないビジネスモデルも多いです。

先日、アタッカーズ・ビジネス・スクールの「経営者講義」で
弁護士ドットコムの元榮社長がおっしゃっていましたが、
いまや上場企業となった弁護士ドットコムも、創業以来8年間は赤字で、
その間のキャッシュフローは、法律事務所の方から填補していたとおっしゃっていました。

もっとも、元榮社長の場合は、自らも弁護士で、お客さまはベンチャーということで、
ベンチャーっぽいことをやっている弁護士であること自体が、
法律事務所の集客にもつながったとのことでした。

砂時計の砂がなくなる前に、売上を計上することができるでしょうか。
もし、売上の計上が間に合わないようであれば(若しくは出資や融資でも不足なようであれば)、
長期的なビジネスモデルばかりでなく、短期的な「日銭稼ぎ」に時間を使わなくてはなりません。

(創業)経営者は、まず短期的に、「キャッシュフローが途切れないこと」を考えなくてはなりません。

場合によっては、経営者が週3回はバイトして、日銭を稼いでいるケースなどもよくありますが、
長期のビジネスモデルにつながる短期の売上を計上出来ればベストです。

融資や出資を受ける際も、事業の安定性とか継続性という点では、長期の壮大な
ビジネスモデルだけではなくて、短期的なキャッシュフローを維持していける要素が評価されます。

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■長期的に考えなくてはならないこと

一方で、日銭ばかりを稼いでいたらそれなりに稼げたことで、
満足してしまう経営者も非常に多いです。

売上数千万円を計上して、従業員数人を雇って、自身の役員報酬が
1,000万円となったところで、現状維持になってしまう会社は結構多いです。

本来もっと大きな野望をもって起業されたもののその野望を
忘れてしまったのかもしれませんし、もともと目指しているところが
高くなかったためにそのあたりで十分だと感じる経営者もいます。しかし、

事業は、経営者が想像する以上には、大きくなりません。

経営者が現状に満足してしまったら、その会社の成長は止まってしまいます。
経営者は、企業の長期的な展望や、より高い目標を持ち続けなくてはなりません。

私自身がこれまでのキャリアの中でよくあるケースとして認識しているのは、
経営者が一つのマーケットをクリアしたときに、そのマーケットに居座って
現状維持になってしまうことが非常に多いということです。

一つのマーケットをクリアしたら、自分が楽なお客さんとばかりではなくて、
ちょっと今までよりレベルが高いかったり、やりにくいと思えるくらいの
お客さんのマーケットを狙ってみることで、会社は次のステージに進めると思っています。

私も自分がイケテルと思ったら、その時は次にチャレンジするべき時だと思うようにしています。

常に、自分の想像を超えるアイデアや、人々や体験と触れ、自分はまだまだだと
思うようにしています。

経営者はより高く、遠くを見つめることで、会社の将来的な器を
作っていかなくてはなりません。

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■まとめ

もうお分かりいただけたと思いますが、創業時には、
短期・長期の両方で事業を考えてください。

長期だけ考えていたのでは目先の生活費がなくなるし、
事業の継続はできなくなります。

短期だけ考えていたのではいつまでも、現状維持のままになってしまいます。

現実路線で短期的なキャッシュフローも維持しながら、常に更なる成長や
長期的な展望を持つという、短期・長期の思考の両面を持ちながら
事業を進めて頂ければと思います。

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