■テーマ 創業補助金 その2
創業時の資金調達をテーマに、前回「創業補助金」をご紹介しました。
これが思いのほか反応が多かったので、今回は私の意見も交えながら
「創業補助金 その2」と題して、取り上げたいと思います。
実際私自身も「創業補助金」には、創業支援・事業計画策定分野の
認定支援機関として現在多くの案件に携わらせて頂いております。
それらの経験を通じ、創業するなら応募しない手はないというほど、
出資よりも融資よりも有利な資金調達だと私自身は思っております。
(創業補助金についてのお問い合わせは、
アタッカーズ・ビジネススクールへabs@bbt757.com)
前回は「創業補助金」の概要ということでお伝えしました。
今日現在まで本当に多くのお問い合わせを頂いておりますが、
今回はその中でよく出る話をご紹介します。
国内事業を対象とした創業補助金は、
「300万円以上の経費が発生したら200万円が補助される」
というものです。
ですが、
「経費が300万円もかかりません」
「300万円も使えるお金がありません」
という方が多くいらっしゃいます。
特に、店舗などが必要ない事業で、最初は一人で自宅開業するということになれば、
あまり事業の経費がかからないということは、想像に難くないと思います。
ただ、ここで一つ考えてほしいのは、以下の問いです。
「仮に300万円の経費を絶対に使うとすれば、何に使いますか?」
決して無駄遣いをしていいとは言っていません。
300万円をいかにして使うべきか、ということを考えてみてください。
それが、発想のトレーニングになります。
事業家はビジネスを成功させるために、「お金を節約する」ことは大切です。
一方で、「効果的にお金を使う」ということを考えなくてはなりません。
(もちろん、無駄な出費は節約しなくてはなりませんよ。)
そもそも「リターン」というものは、「投資」に対して発生するものだからです。
創業当初はお金を極力使わず、売上が上がってきたらその範囲でお金を使う
というという考え方が一番安全にも思えます。
融資を受けて「お金を使って」も、それを返済できるかどうかはわかりません。
創業間もない経営者にとって、お金を借りてまで「お金を使う」ことは、
当然リスクがあって怖いと感じるのではないでしょうか。
そんな創業者にとって創業補助金は、リスクを軽減し、チャンスを拡大させる制度です。
では、本当に、資金調達してでも投資をした方が良いものなのでしょうか?
一つの考えとしては、ご自身が目指している事業のビジョンや、事業目標など、
事業計画をどのように考えているかを基に判断することです。
実際私もABSで、『戦略思考講座』という講座を受講していましたが、
そこで事業のビジョンや目標、戦略について、散々考えてきました。
そうした中で、いつどれぐらいの投資が必要かを明確にしてきました。
また、せっかくのチャンスなので、この機会を使って、今想定しているよりも、
事業の売上・利益を「早く」「大きく」することを考えてみても面白いかと思います。
先日、決算説明会で「虹の根っこを見てみたい、今はその夢の途中だ」と
おっしゃっていたソフトバンクの孫正義社長。
ボーダフォンの買収からアメリカ市場への進出と、「お金を使って」売上・利益を
「早く」「大きく」するということを最もよく体現していると思います。
そんなソフトバンク株式会社の連結有利子負債は、
約3兆円(2014年3月期第2四半期末時点)です。
もちろん、売上・利益を「早く」「大きく」するのが、
唯一の正しい経営ということはありません。
やはり、自分自身がこの会社のビジョンをどのように考えているか、
どんな事業をどのタイミングで世の中に広めたいかを考えることが重要です。
ですが、このメルマガを読んだ機会に今想定しているより多くの「お金を使う」ことで、
売上・利益を「早く」「大きく」することができないか、一度考えてみてください。
ビジネスのスピード・規模を決めているのは、実は、経営者自身です。
来期の売上・利益目標を、現在の2倍~10倍にしてみてください。
今日やることが変わってくるはずです。