致命的な値下げ、効果絶大の値上げ

致命的な値下げ、効果絶大の値上げ
目次

「値下げよりむしろ、 値上げ」儲かる社長は利益ベースで考える

売上ベースでなく利益ベースの思考が儲かる秘訣!

企業の売上=商品単価*数量

ということですが、商品やサービスを所与とすると、先に決めなくてはならないのが、商品単価すなわち、「商品の価格」です。

お客さんは、商品とその価格を見て、買うか買わないかを決めるので、

「商品の価格」によって、数量もある程度決まってきます。

ここで陥りがちなのが、売上ベースで考えると、商品単価を10%値下げしたら、数量を約10%増加させれば同水準の売上は維持できるからOKという考えです。

実は、「売上ベースで考えてしまう」意思決定が大きな誤りなのです。

では実際に、値下げすることで会社の利益には、どのような影響があるのか、見ていきましょう。

ちょっと値下げのインパクト(影響)は、ちょっとどころでは済まない

ここに、商品単価1,000円、仕入原価700円、固定費30万円の事業があるとします。

1個あたりの粗利は、300円です。

損益分岐点となる売上数量は、30万円÷(1,000-700)円=1,000個になります。

これが、10%値下げして、商品単価900円で販売した場合どうなるでしょうか。

1個あたりの粗利は、200円となり、売上は33%ダウンしてしまいます。

価格を下げて販売したのに、もし売り上げ水準が値下げ前と同じ1,000個だったら、当然ながら赤字になります。

価格を下げた後の損益分岐点となる売上数量は、30万円÷(900-700)円=1,500個です。

たかが10%の値下げで、売上数量を50%も増加させないと、
損益分岐にたどりつかなくなってしまうわけですね。

これは、価格10%の値下げによって、利益率が10%以上減少してしまうためです。

このケースでは、実に利益の33%も利益が圧縮されてしまい、それを取り返すのに、
50%もの売上数量の増加が必要になるということです。

値下げによって、利益が増加するのであれば、値下げは有効と考えるべきですが、
そのためには、売上数量で大きく取り返さなくてはならないということを理解してください。

原価率にもよるのですが、ちょっとした値下げが利益をかなり圧迫することがあるということをご理解頂ければと思います。

ちょっとの値下げはちょっとのインパクトでは済まず、致命的なダメージを与える可能性があるのです。

ちょっとの値上げが、会社を救う

ちょっとの値下げが致命傷になりうる、ということをお伝えしましたが

ここからは逆に、ちょっとの値上げが会社を救うことになるというお話をします。

先ほどの例ですと、

商品単価1,000円、仕入原価700円、固定費30万円のビジネスにおいて、

商品単価を10%アップさせて、1,100円にしたとします。

その場合、1個当たりの粗利は400円(33%増)となり、

損益分岐点売上数量は75個(25%減)となります。

10%の値上げで、売上数量が25%減っても、損益分岐にたどりつくわけですね。

売上数量が、値上げ前より少なくても儲かると思ったら、随分気が楽になりませんか。

このように、ちょっとした値上げが会社に利益をもたらすのです。

価格設定で重要なのは、いくら売れるかではなく

「獲得できる利益が、固定費を上回るかどうか」という利益ベースで考えることです。

「忙しいのに儲からない」は値上げで解決

忙しいのに儲からないのはちゃんとした理由があります

値上げすればよい、とはわかっていても、価格をつけるのって怖いんですよね。

創業経営者のよくある傾向としては、

①商品を決める

②売れるかどうか自信がないので、価格を低めに設定する

③ある程度売れてくる

④忙しいのに、儲からない

というパターンが多いです。

本来は、①~④のあとに、

 ⑤値上げする

が必要なのですが、一度決めた価格を値上げすることに抵抗を持たれる経営者さんは多いです。

ITサービスなどで、最初はユーザーを増やすために、

フリー戦略やフリーミアム戦略を採用し、あえて圧倒的な安売り戦略をとります。

しかし、ユーザーが増えサービスの価値が増すと、ユーザーの増加に応じて

値上げする戦略をとることで利益を拡大し、事業を大きくしていくしていくこともあります。

ですが、価格が一度公表されていたりすると、

既存客離れが怖くて、なかなか価格を変えられないことも多いかと思います。

最初は、あえて利益を出すというよりも商品やサービスオペレーションの試運転期間、

研究開発期間として安くやるのはいいと思います。

しかし、商品やサービスオペレーションが固まってきて、

顧客に一定の価値を提供できると確信したら、

しっかりした価格で売っていかないと、いつまでたっても事業に余裕がでてきません。

特に、「忙しいのに儲からない」という方々は、価格が低すぎる可能性が高いです。

こういう場合には、既存のお客さんの数%がいなくなっても、価格を上げるべきです。

価格を上げると決断するのは勇気のいることですし、一時的にお客さんの一部が離れ、売上が落ちる可能性もあります。

しかし、営業してまたお客さんを集められれば、依然より値上げした状態でのフル稼働になり、

利益のレベルが変わってきます。

むしろ、価格をあげたことで、お客さんの数が減っても、利益は以前より増加することもあります。

すこし勇気が必要ですが、「既存のお客さんが減ってもいいから、値上げする」

ことを検討してみてください。

儲かる社長は値上げて成功 どうしてもやるならプレゼント

値上げが成功のカギですが、やるならプレゼントを!その訳は?

どうしてもやるなら値下げよりもプレゼント

前述のように、値下げの悪影響は予想以上に大きく、値上げがむしろ好影響だということは、感じていただけたと思います。

交渉上、値下げを要求されることも大いにあります。

しかし、値下げをすると、

値下げ⇒利益がでない⇒余裕がない⇒ギリギリのサービス

という負のスパイラルに陥ってしまいます。

一方で、値上げをすることができれば、

値上げ ⇒ 利益が出る ⇒ 事業投資 ⇒ 顧客満足度があがる ⇒ また値上げ

という正のスパイラルをおこすことができます。

ここで、値上げで成功した企業を一つ紹介します。

値上げで成功した事例 オリエンタルランドの場合

東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランド社などは、値上げで成功した企業の典型だと思います。

ディズニーシーに新しくオープンするテーマポート「ファンタジースプリングス」への投資とともに、2023年10月からの値上げが決まっています。

オリエンタルランドは、震災で一時休止して営業再開した際にも、コロナ禍が落ち着いて行動制限がなくなった後にも値上げをしていました。

値上げしたからといって来場者が大きく減るわけではなく、仮に減っても業績を伸ばし続けているのは、値上げ戦略の好例と言わざるをえません。

常に、値上げの機会をうかがいながら、勇気をもって値上げをしなくてはなりませんね。

まとめ

本記事は、「忙しいのに売上が増えていかない」「もっと利益を上げられる良い方法を知りたい」とお困りの経営者の皆様へ、悩みを解決するヒントをお伝えしました。

商品の「価格設定」で悩む場面はよくあると思います。値下げするか値上げするかは、売上でなく利益ベースです。この記事が、あなたの事業を成功させるヒントとなれば幸いです。

とはいえ、経営のノウハウは事業内容や市場の動向によっても大きく異なります。今の事業をもっと大きくしたいけど、どのようにすればよいかわからない、という方は一度無料相談にお申込みください。

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