売上を上げる!事業計画をフル活用する進捗管理のコツとは

売上を上げるポイントは進捗管理!そのコツを伝授します

さまざまな数字を引っ張り出してきて、一生懸命作った事業計画書なのに、全く活用できていない、ということはありませんか?

それもそのはず、単に計画を立てただけでは、実行できないのには理由があるのです。

  • なぜ事業計画を実行できないのか。
  • どのようにすれば計画を行動に結び付けられるのか。

本記事では、経営者の方へ向けて、事業計画書をフル活用する進捗管理のコツを分かりやすく解説します。

売上を上げたい!経営者の方は必見です。

【この記事のポイント】

  • 定後の事業計画をフル活用するためには、計画を行動にうつし、振り返りをして再度行動していく「仕組み」作りが必須
  • 事業計画活用のコツは、進捗管理を徹底していくこと。
  • 事業計画に基づいた行動の進捗管理を徹底していくために重要なのは、税理士の存在。

【この記事を読んでほしい人】

  • 事業計画を活用して売上を上げたい経営者の方
目次

策定後の事業計画をフル活用するためには

事業計画をフル活用するために大切なことは?

多くの会社では、事業計画書を作成しているはずです。

事業計画書を作るのが簡単だったという会社もあるかもしれませんが、多くの会社は計画書を作成するために時間や労力といったコストをかけて作成したはずです。

しかし、ふたを開けてみるとどうでしょうか。

しっかり活用できているよ!という会社はあまり多くないでしょう。

では、なぜそうなってしまうのでしょうか。

事業計画は作った事で満足してしまい、忘れ去ってしまうもの

事業計画を作った事に満足してしまい、その後、その計画は忘れてしまった。

数ヵ月は気にしていたけど、その後はだんだんと忘れてしまった。

このようなケースはとても多いです。

事業計画を作るところまではできても、計画達成の意識を持ち続け、行動計画を継続することは難しい事のように感じてしまいますよね。

というのも、私自身、これまで公私において、さまざまな計画を立ててきましたが、それを持ち続けることは得意ではないのです。

ダイエットや受験勉強などもそうかもしれませんが、人が計画を立てたことをその通りに実行していくのは、誰にとってもすごく困難なことなのかもしれません。

「特別な努力をしない限りは、誰もが計画を作っても忘れていくもの」と考えた方がいいでしょう。

事業計画を立てても実行されないのは、人の性、かもしれませんが、行動しなければ当然、「引き起こす未来」に到達できる可能性は大幅に低くなります。

事業計画を作っている時に印象に残っていることは、社長の心に存在し続け行動も進み、会社の業績改善に貢献することもありますが、それ以外の部分は努力しなければ忘れ去られていくだけです。

事業計画をフル活用するのは「仕組み」作りが必須

一方で、この事業計画をもとに、どんどん行動をし、その結果を分析し、次の行動を決定して実行していく。

そうして「引き起こす未来」にぐんぐん近づいていく会社もあります。

そういった会社はもれなく、「事業計画を存在させ続ける仕組み」を持っています。

その多くは、週もしくは月単位で行動を計画し、振り返りながら次の行動を決定、再度実行していくという事を仕組み化しています。

「PDCA plan(計画)Do(実行)Check(評価)Action(改善)」

をまわすと言われることもありますが、私はこれを進捗管理と呼んでいます。

事業計画の支援をしていて、痛感させられるのは成果を出していくためには、この「進捗管理」がとても大切だということです。

計画を作っただけでは不十分です。

進捗管理をしてこそ本当の成果が得られると言っても過言ではありません。

いざ行動をしてみると

  • 目の前の仕事が忙しくて時間がない
  • やろうとしたが、やり方がわからない
  • やったけど全然成果がでなかった。来月も続ける意味があるのかわからない
  • 課長に担当してもらおうと思っていたが退職してしまった

など計画通りに行かない様々な要因がでてきます。

そんな現実をふまえて、何をやったか、何をやらなかったかを明確にし、行動の成果としての数字を含めて分析する。

そして、そのような状況で来月は何をやって行くのか、予定通り実行するもの、変更・中止するもの、新しく実行するものというように、計画をアップデートしていきます。

この進捗管理によって、毎月の行動をパワフルに決定し、実行していけるようになり、「引き起こす未来」がだんだん近づいてくるのです。

事業計画活用のコツ「進捗管理」の手順

進捗管理の手順を解説します

進捗管理の手順は以下の通りです。

  1. 業績について予算と実績を比較し、差額と増減率を確認する
  2. 異常な増減があるものについて、原因を分析する
  3. 行動計画の通り行動したかどうか、結果をまとめる
  4. 現状をふまえて 来月の行動計画を見直し、再調整する

では、順番に解説していきます。

手順1 業績について予算と実績を比較し、差額と増減率を確認する

萩口

社長、業績と予算の比較をみていかがですか?

社長

いやー、売上が予算未達だね。
採用も予定通りだったし、もっと売上げが上がると思っていたんだけどな。

図1 1月の予算と実績の比較

まずは1月が終わった段階でおわった段階で、1月の業績を会計上計算しそのうえで、予算と実績を比較していきます。

異常性を発見するために予算との差額と増減率を計算します。

手順2 異常な増減があるものについて原因を分析する

萩口

広告費が予算比で約50%と大分減っているんですが、原因は何ですか?

社長

広告を増額しようとしたんだけど、新しい媒体の検討と、広告デザインで少し手間取っちゃって。広告を一部出稿できなかったんだよ。

萩口

なるほど。その後、広告は出稿できたんですか?

社長

翌月初めには出稿できたから、今はそこから問い合わせがきてるよ。2月は予算ベースで行けるとは思うんだけど。

萩口

そうですか、わかりました。

手順3 行動計画の通り行動したかどうか、結果をまとめる

萩口

前月の行動についてみていきましょう。採用強化の部分で、新求人広告先を試すという計画は実行しましたか?

社長

予定通りだよ

萩口

やってみてどうでしたか?

社長

求人広告媒体Bと求人広告媒体Cを試してみたけどBは結構いいね。Cはあまりうちの業種には向かないかな。今月は媒体Dと媒体Eを試してみるよ

萩口

いいですね、では教育研修の比較・研究についてはどうでしたか

社長

あー、これはやってなくて

萩口

どうしたんですか?

社長

業務部長が病欠していて、長引きそうなんだよ。
だから、先月はできなかった。

萩口

それは大変ですね。教育研修の比較研究は進んでいないということで人事制度の作成はどうですか?

社長

それを人事部長と進めているよ。
コンサルタントを入れたほうがいいんじゃないかという話になっていて、数人と面談して誰に頼むか検討しているところ。

萩口

なるほど、いいですね。

手順4 現状を踏まえて来月の行動計画を見直し、再調整する

萩口

では、1月の結果を踏まえて、2月の行動を再確認していきましょう。2月は
①新しい求人広告先をためす
③採用フローの見直し
④教育研修の比較研究
⑥人事制度の作成と社内共有
が計画されていましたが、この通りでよいですか?

図2 事業計画に対する具体的な施策の効果
社長

①の求人広告については、先ほど言ったように媒体Dと媒体Eを試してみる。③の採用フローについては、人事部長と明日キックオフミーティングを予定しているから引き続き進めていく予定だよ。

萩口

④の教育研修についてはどうしましょうか?
業務部長の状況もあるかと思いますが。

社長

教育研修については、業務部長の代わりがいないから回復をまつよ。業務部長が2月に退院できそうだから3月から開始する。ただ、4月から未経験の人材が入社してくるから、4月度の研修だけは業務部長に決定してもらうことにする。

萩口

わかりました、では④教育研修の比較・研究は3月から開始するように修正して、④-2として、業務部長が4月度の研修内容について決定するという行動計画を新たに2月に入れておきますね。
最後の⑥人事評価制度の作成についてはいかがですか?

社長

人事評価制度については2月にコンサルタントが決まりそうだからコンサルタントに主導してもらいながら具体的に進めていくよ。

萩口

わかりました。

このように進捗を管理してその月の状況をふまえながら、行動計画をアップデートしていきます。

その上で最新の状況を踏まえて、次の1ヵ月何を行動するかをパワフルに決断していくのです。

当初に計画した行動とは変わってくることもありますが、気にする必要はありません。

今この状況において、何が必要か、何が優先かを決断していくことでこの先1ヵ月の行動が迷いのないものになっていきます。

以上が進捗管理です。

事業計画、行動計画を作っても、この進捗管理が継続されていなければ、その行動が社長の中に存在し続け、「引き起こす未来」への行動が実行され続けることはかなり難しいでしょう。

作った計画を存在させ続け、「引き起こす未来」から行動し続けるために、進捗管理を仕組み化していくことが非常に重要です。

進捗管理の仕組み化に重要な存在とは

進捗管理の仕組みかに最も重要な存在は税理士

進捗管理の仕組み化が、自社の人間でできればべストです。

しかし、社内での人選が難しい場合は、税理士や会計事務所など外部に依頼することを考えても良いかもしれません。

最も重要なのは税理士の存在

税理士の本業は、税務顧問先に会計や税務申告の依頼をすることなのですが、私たちの事務所ではこれに加えて事業計画の策定を支援し、毎月の月次面談の際に計画の進捗管理を支援している顧問先が数多くあります。

もともと月に一度、会計数値を出して面談していたので、私たちが事業計画の策定と進捗管理を支援できるのであれば、社長や会社にとってそれが最も効果的で効率的です。

仮に社長が忘れかけていたとしても、毎月税理士が数字と計画を持ってやってきます。

そして、「社長、今月はこれをやりましたか?」と聞いてくるのです。

社長が計画を手放したくても、私たちは手放しませんし、社長を力づけ続けます。

税理士が進捗管理をした方が良い理由は

  • 会計や税務のプロであり、数字を扱う事を仕事にしている
  • 会計数値を入力代行したり、経理のチェックをしているので、会社の数字について頭に入っている
  • もともと社長と毎月面談したり会社の数字を見て話す事が多い
  • 社長の主観とも、雇用関係にある社内経理の視点とも異なる、社外の目線から会社の計画と実績をみることができる

というように、適任なのです。

私は、会計、税務申告だけでなく、事業計画の策定も税理士が支援し、その後の進捗管理もしてくれるのであれば、これ以上の存在はないと考えています。

なぜ私の会計事務所がこのようなサービスをはじめたのかというと、税金計算や会計処理代行だけでなく、数字を使って会社の存続・成長にもっと寄与したいという考えからです。

そのため、他の税理士がこのようなサービスを提供していないことは珍しくありません。

実際、私の会計事務所には、別の税理士に入力代行と税務申告を頼んでいるお客様から、事業計画の策定と毎月の進捗管理のみを依頼されているケースがあります。

もしあなたが、数字を利用して事業を発展させていきたいと思うのであれば、それを支援する税理士の選択が最も重要な要素になるかもしれません。

まずはあなたの会社の顧問税理士が、事業計画の策定や進捗管理を請け負ってくれるか聞いてみてください。

やってくれるようであれば、会社がより発展していく要因になると思います。

まとめ

弊社では創業以来、会計事務所の仕事と並行して、数字の力で企業の業績を向上させていくという「事業計画・進捗管理のコンサルティング」にも携わってきました。

コンサルティングの対象は、創業したての会社から、成長企業、2代目、3代目で事業改革をしようとしている会社まで、年商数千万円~20億円くらいの規模の中小企業様です。

たくさんのお客様の課題を解決していく中でみつけたノウハウを、これからも多くの方に伝えていきたいと思います。

もし、記事を読んだだけでは実践するのが難しいと感じられた方は、はぎぐち公認会計士・税理士事務の無料相談へお気軽にお問い合わせください。

当社のサービスをご紹介

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