忙しいのに売上は上がらずお困りの経営者必見!成功事例から学ぶ第一弾
これまで私は、経営者の方に向けて、業務改善や会社の売上を上げるための施策として多くのヒントを提供してきました。
そんな売上を上げるためのノウハウや考え方は、実際のご相談を通じて培ってきたものです。
実際に私がコンサルティングした多くの会社では、数字を活用して会社を伸ばすことに成功しています。
では、私が現場でどのようなアドバイスをしているか、それをどのように活かして成果に結び付けているのか。
数ある成功事例のなかから、その一部をご紹介していきたいと思います。
忙しいのに売上が上がらずお困りの経営者の方は必見です
【この記事のポイント】
- 忙しいからといって、売上が上がるものではありません。
- 売上向上に大切なことは、忙しさではなく、客観的な数字から利益率や作業効率を割り出し、冷静に判断することです。
【この記事を読んでほしい人】
- 忙しいのに売上が上がらず困っていらっしゃる経営者の方
時間をかけるに値する仕事かを冷静に判断できた インフラ営業Q社のケース
忙しいのは良い事なんだけど、貧乏暇なしってやつだよ。
Q社の社長はそう言ってため息をつきました。
これは、収益構造を見直した方がいいかもしれない、と私は思いました。
Q社は2017年4月、ある公共料金自由化の波にのって創業した会社です。
当時、Q社には2つの主力商材がありました。
①個人住宅の既存電力会社からの切り替え
②集合住宅向けのガス、電気、インターネット回線一括導入
①は毎月、継続して売り上げが発生します。
②のネット契約セットは1回限り、しかも1戸当たり2万円の売上です。
ここで、この記事をご覧の皆さまに質問をしたいと思います。
あなたなら、どちらの事業に注力しますか?
Q社では、当時主力だったのは①の方でした。
社長曰く、「一生懸命営業しなくても①の方は依頼がくるんで、つい時間をかけちゃうんだよね」とのこと。
営業に労力がかからず一度契約してしまえば、その後は何もしなくても継続して利益がでる。
①が主力事業になるのは当然の様な気がしますよね。
しかし、なぜか良い結果にならないのです。
何もせずとも継続的に収益が上がるなら「貧乏暇なし」状態に陥るはずはありません。
そこで私は、社長に時間をとってお話いただけるよう依頼しました。
社長、毎月の料金、1件当たりの売上はいくらですか?
平均して毎月2,000円・・・の5%だな
1件あたりの商談や営業に何時間くらいかかっていますか?
だいたい2時間くらいかなあ
ちょっと数字の声を聞いてみましょう・・・1件あたり月に100円(2,000円の5%)ですと、年間でも1,200円ですよ?
そう、だから年間300件とれば、継続的に36万円だよ。
ではそれを、労働時間をふまえて考えたことはありますか?
労働時間が1日8時間、毎日フルで商談できても1日3~4件までです。仮に土曜も出勤するといして、月間25日で最大何件とれるのかというと
4件×25日=100件 となります。
1件当たり、月の儲けは100円ですから、この業務だけ最大限に頑張っても、月に1万円にしかなりません。
1日8時間、月25件の新規、つまり200時間働いた結果がそれです。
月1万円が来月以降も継続するとはいえ、回収には相当の時間を要します。
うーん、これはやばいな、けど・・・・と社長は考え込んでしまいました。
一回受注すれば長期的に収益を生むから積み上げればと思ってやってきたけど、こんなに単価が低いのか・・・とぶつぶつ呟いています。
私は、社長に次のように助言しました。
社長、1件2万円の、②のネット回線の販売に注力しませんか?
そっちは、売上金額はいいけど、その場限りだよ。
では例えば、50戸の新築マンションを一気に受注したらどうなります?
2万円×50戸で100万円か。
それを受注するために、まるまる1か月かけたとしても・・・
社長は計算を始めました。
単価×件数×頻度として、①の事業と②事業の売上を計算すると
①100円×100件×12か月=12万円
②100万円×1件×1回限り=100万円
①は、一度契約してしまえば継続するとはいえ、②の売上と同様になるまでに8年以上かかってしまいます。
社長は急に頭をあげ、目を輝かせて言いました。
自分が何を売れば良いのかわかったよ!
それから社長の行動は一変しました。
ゼネコンや大手ガス会社、ディベロッパーを中心に誠実に営業し、大規模マンションの契約をとることに専念したのです。
社長の誠実な人柄もあって、新規のマンションが1棟建つたびに一括受注、100万円単位の売上を次々に計上していきました。
それから数年でQ社は、建築計画の度にゼネコンから相談がある程の会社になりました。
よく「会社が成長するためには、社長は小銭を稼ぐのではなく、大きな仕事をすべきだ」と言われます。
これは聞こえのいい名言や精神論ではなく、真実をついた言葉です。
実際の事例もみると、説得力が増すのではないでしょうか。
利益率の悪い仕事を損切りして大きく成長した 工務店R社のケース
工務店R社の社長は「うちの会社は色々な仕事をしている」と考えていました。
確かに種類としては、色々な仕事をしています。しかし、様々な分野の仕事を「利益率で分類してみると、2種類の仕事に単純化できました。
①経営者が営業してとってくる仕事・・・・利益率50%
②付き合いの長い提携先から頼まれる外注仕事・・・利益率20%
この社長は、このうちの②を多く受け入れていて、①の営業をする時間がなく①の受注をできていないという状態でした。
①と②の利益率を比較すると、①は②の2.5倍だというのはわかりますよね?
ばかにしないでよ、そのくらいは分かるよ。
でもさ、多少は儲けが少なくたって、うちを指名してくる提携先がいるのは嬉しいもんだよ。
それに応えたい気持ちもあるんだよね。
しかしこのままでは、利益率の低い仕事を消化するために、せっかくの技術が埋もれてしまうのも事実です。
私は社長と共に数字の声を聞くことにしました。
「②を2件失注したとしても、①で1件とれば利益率で挽回できる。」
つまりこういうことです。
100万円で受注した仕事の利益率が20%なら、利益は20万円です。それが2件でも利益は40万円になります。
一方で、100万円で受注した仕事の利益率が50%なら利益は50万になります。
もし、しがらみがなく自由に選べるのなら、どっちの仕事をとりたいですか?
どっちって、そりゃあ・・・・
R社では、徐々に重心を②から①へとシフトしていきました。
②の仕事の単価を上げるようになると、これまで仕事を発注してくれた同業者からは「あそこは付き合いが悪くなった」と名指しで悪口も言われました。
しかし②の利益率が低い仕事の受注が減り、空いた時間で①の営業をできるようになりました。
もともと確かな技術力のある職人を揃えていたR社では、徐々に利益率の高い仕事を受注していきました。
当然のように、収益は大幅にアップしました。
時間とお金に余裕ができたため、社長は交流会で販路を広げたり、新しいマーケティングを学んだりと、社長としての仕事ができるようになりました。
職人たちも煩雑な仕事で納期に追われることが減ったため、もともと上質な仕事が、ますます丁寧になっていきました。
やがて、社長の努力と、品質の良さが評判を呼び「高くても頼みたい」という顧客が増加していきます。
会社のブランド力向上にともない、「自分の技術を評価してくれそうだ」と腕のいい職人が複数入社してくれたこともあって、利益率の高い仕事だけでフル回転する、といった理想的な体制ができあがりました。
よくありがちな落とし穴として、「忙しければそれだけ収入がアップする」と考えがちですが、必ずしもそうではありません。
忙しいほど充実感がありますが、実は儲からない仕事で時間を潰しているという事実に気づけないこともよくあります。
数字の声を冷静に聞くことで、収入だけでなく、時間も増やすことが可能なのです。
工務店R社の場合は、利益率の悪い仕事を損切りして大きく成長することができました。
ビジネスモデルを変えて成功した LP制作代行事業Y社のケース
私が普段ご相談させていただいている会社の業界は、多岐にわたります。
続いては、LP(ランディングページ)の制作代行会社の事例をご紹介します。
Y社の社長は初め、ヒアリングの際にこんなことを言っていました。
うちはデザインもいいし、制作にはそれなりの時間をかけているんだよ。お陰でかなり忙しいんだけど、なぜかあんまり儲からないんだ。
そこで私は、以下のように社長にコーチングをしました。
お客様がLPの政策を発注するのはなぜでしょう?
そりゃあ、新規のお客様に来てほしいからだよ。
LPを作れば新規のお客様が来て売上が上がるんですね?
そりゃそうだよ。商品次第だけど、作ったお客様から成果が出たと喜んでもらっているよ。お客様が儲かった分だけ、うちも儲かるといいんだけど。
なるほど、それは成果報酬型のような料金体系ですね。
でも、そうなると制作費はいただけないよ。
では、制作費をかなり下げるか、思い切ってゼロにするかですね。
もしお客様の商品が売れなければ、うちは作り損になってしまうんじゃないか?
売れそうもないと思った商品は、従来通りLPの制作費で制作すればよいんですよ。
なるほど、それならリスクは低いね。やってみるよ。
社長との面談の結果、
料金体系に、「LPの制作費はゼロとし、LPを介して契約が上がるごとに売上金額から一定の金額を成果報酬としていただく」成果報酬プランを組み込むことになりました。
これまで、1件当たりの制作費を60万円程度いただいて受注していたものを、ゼロにするのはかなり思い切った方向転換です。
しかし、LP制作には原材料費や仕入れ代などはかからないうえ、社員に任せれば人件費の追加負担はありません。
さらにY社では、このプランのために、複数のユニットを組み合わせることで、従来より安く早くLPを構築できる仕組みを採用しました。
料金体系を変更するとすぐに、ある大手の老舗商材販売会社が飛びついてきました。
「販売促進に力を入れたいので、力を貸して欲しい。」
商談の結果、制作費はゼロ、契約1件ごとに売り上げの10%をいただくことにしました。
商材会社は新たな顧客開拓のためにLPを費用0円で手に入れ、その代わり利益率50%の契約の売上から10%をY社に渡す契約です。
まだウェブマーケティングに半信半疑だった商材販売会社にとっても、悪い取引ではありません。
結果、商材はY社が作成したLPのお陰もあってかなりの売上をのばし、Y社に大きな利益をもたらしてくれました。
しかも、成果報酬プランでは、お客様がそのランディングページを使い続けている限り、継続的に売上が発生していきます。
やがて他の販売会社も次々と、Y社に依頼をしてくるようになりました。
社長は「売れそうだ」と批判した商品には成功報酬プランを、そうでない商品には従来通りの納品プランをおすすめして、もともと少ないリスクをさらに減らしています。
今回のご相談の結果、Y社はLPを納品するだけの制作代行会社から、
「お客様のウェブからの売上アップ」にコミットする会社へと変化しました。
まとめ
今回は、私が現場でどのようなアドバイスをしているか、それをどのように活かして成果に結び付けているのかといったことについて、数ある成功事例のなかから、その一部をご紹介してきました。
仕事が忙しくなるとつい、これだけ忙しいのだから売上もあがっているもの、と思い込んでしまうことがあります。
しかし実態を確認すると、思った以上に売上は伸びていないということがあります。
数字を確認すれば、なぜそうなっているのか、どうすれば改善できるかの糸口が見つかるものです。
そのような解決の糸口をみつける仕事が、一緒にできれば最高に嬉しく思います。
頑張っているつもりなのになぜか売上が上がらないとお困りの方はぜひ、はぎぐち公認会計士・税理士事務の無料相談へお気軽にお問い合わせください。
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