あなたの会計レベルが丸わかり!「数字の声」を経営に活かすヒント

業績が伸び悩んで困っている経営者の方へ改善のヒントを授けます!

儲かる会社と儲からない会社では、何が違うのか。

日々、会社の経営にまい進していらっしゃる経営者の方々に多い悩みです。

そして、この解決の糸口は、実はとても簡単なことなんです。

ただ、だからこそ気づけない方が多い。

そこで今回は、知っているようで知らない「数字を味方につける」考え方についてお伝えしていきたいと思います。

【この記事のポイント】

  • 経営において数字は避けられないもの。あえて数字を見ることを意識すべき。
  • 会計レベルのチェックをして、今レベルが低くても、それは伸びしろがあるということ。
  • 起業の目的はお金を増やすことにあるなら、早く矛盾に気づいて改善しよう。

【この記事を読んでほしい人】

  • 業績が伸び悩んで困っている経営者
目次

経営において数字は避けられないモノ

ずばり、数字は好きですか?

業績、売上、損失など、会社の経営を考えるうえで避けて通れないのが「数字」です。

では、あなたは数字が好きですか?と聞かれるといかがでしょうか。

好きです!と答える方は少ないのではないでしょうか。

数字を避けたくなるのは分かります

そもそも、人間は数字を避けたがる生き物です。

なぜなら、数字は客観的で現実そのもの、利益が減っているか増えているかを突き付けてきます。

上昇気流にのっているならまだしも、厳しい現実を突き付けてくる数字なんか、見たくないのが普通です。

社長の性格によっても、数字に対する意識は違います。

数字を見なくてもなんとなく会社が回っている、という状態であれば、あえて数字を見なくても、と考えてしまう気持ちもわかります。

あえて数字を見てほしい

ではもし、数字から目を背け続けていたらどうなるでしょうか?

例えばダイエット。

毎日体重を記録しているうちは太らなかったけれど、数字をみなくなったとたんに、体重が増えた、なんて経験はありませんか?

数字を見なくても、鏡で自分の姿をみたり、ボタンが締めにくくなったり、ベルトがきつくなったり、体の切れが悪くなったり、人に「太った?」と聞かれたり。

痩せたか太ったかは、大まかには分かります。

でも体重計に乗らなければ、何キロ痩せたか太ったかはわかりません。

数字から目を背け続けている間に、いつのまにかどんどん膨らんでしまったという事、ありますよね。

かくいう私自身も、もともと数字を直視するのが得意だったわけではありません。

株を塩漬けにした経験もありますし、ダイエットにも何度も失敗してきました。

今ではバリバリのスペシャリストを名乗っていますが、私の事務所も創業当初、業績が悪かった時には、数字を見たくなくなることもしばしばありました。

数字なんてみたくない、数字なんてめんどくさい、そういう社長の気持ちは、痛いほどよくわかります。

でも、だからこそ、そういう社長にはがんばって会社の数字をみてほしい、と私は思います。

なぜって、事業においては、「数字=お金」だから。

そして、事業の重要な目的のひとつが「お金を増やすこと」だからです。

会計レベルチェックリスト

会計能力チェックテストをしてみましょう!

ではここで、あなたが会社の経営において数字をどのくらい活用しているのかをチェックしてみましょう。

このチェックリストに取り組めば、

  • 今の会計レベルがどのくらいか
  • どのようにすれば、レベルが上がるのか

を考察するヒントがわかります。

スクロールできます
会計レベルチェックリスト
社長の仕事には数字が欠かせないと思う
毎月会社の業績数値を見ている直近期の「売上高」「売上原価率」「営業利益」が分かっている
直近期末の「現金残高」「借入金残高」「純資産比率」が分かっている
税理士の説明をしっかり理解している
税理士や経理担当者と会社の数字について話す時間をとっている
進行年度は、現在いくらの黒字(赤字)か把握している
月にいくらの売上があれば黒字になるか(損益分岐点売上)を把握している
もし、赤字の場合、あと何ヶ月現金がもつのか把握している
損益計算書を見て、進行年度の会社の状況をある程度理解できる
10毎月の借入金を返済していくためには、税引前でいくらの利益があればよいか知っている
11貸借対照表を見て、会社の状況をある程度理解できる
12借入余力(あとどのくらい融資を受けられるか)を知っている
13自分の会社の決算書が、銀行にどのように評価されるのか把握している
14決算書のどこがどうなれば銀行や投資家からの評価があがるのか理解している
151年後の売上・利益目標が決まっている
163年後の売上・利益目標が決まっている
173年後、会社、あるいはあなたの生活はどうなっていたいかのビジョンがある
185年後、会社、あるいはあなたの生活はどうなっていたいかのビジョンがある

〇が0~4個・・・会計レベル1
〇が5~9個・・・会計レベル2
〇が10~14個・・・会計レベル3
〇が15~19個・・・会計レベル4

さて、あなたは〇がいくつあったでしょうか?

私の実感では、世間の社長の多くがレベル1もしくはレベル2です。

レベル3に当てはまるのは10%程度、レベル4に至っては2~3%程度という印象です。

【会計レベル1】伸びしろレベル

会計レベル1の社長には以下のような特徴があります。

  • 基本的に数学に興味がなく、期中は儲かっているかどうか分からない
  • 感覚で把握しているつもりだが、数字で明確に把握はしていない
  • 申告義務のために、申告期限直前で、1年分まとめて仕方なく決算をこなしている

実は私は、このタイプの経営者をすごいと思ってリスペクトしています。

数字を見なくても会社が経営できているという事は、確かな品質を持つ商品力、常連のお得意さん、卓越した人間力、など、それを補うなんらかの強みを持っているはずだからです。

ただ、賢明な人ほど、感覚や強みに頼った現在のスタイルでは限界があることに気づいています。

もっとうまいやり方は無いか、そう模索しているのではないでしょうか。

そう模索しているうちにこのブログに行きついたのであれば、数字の声を聞く準備ができているはずです。

レベル1の社長が数字を扱い始めたら、一番伸びしろがあるといえます。

【会計レベル2】平均レベル

会計レベル2の社長の頭の中はこんな感じです。

よし、今月の売上は500万円、純利益は30万円、今月も何とか黒字だな。

うーん、前期が売り上げの割に人件費が高いな。今期は採用を減らすべきか?

このように、

  • 会社の数字は毎月出して目を通している
  • 売上や最終利益で黒字か赤字かくらいは毎月見ている
  • 社内の経理や税理士がいう事は(細かいことは別にして)だいたいはわかっているつもり

になっている社長は、会計レベルが平均値といえます。

大体は把握していても、試算表や決算をみて分析することはないし、数字を見ても売り上げや利益はわかるけど、細かいことはよく分からない、という段階です。

税理士さんや経理担当者の前では分かったような顔をしているけど実は・・・という社長も少なくありません。

繰り返しになりますが、世の中の社長の多くがレベル1かレベル2ではないか、と私は経験的に感じています。

なので、ご自身がレベル1とかレベル2だったということについて落ち込む必要は全くありません。むしろ伸びしろがあるということです。

会計レベル2の経営では、会計は結果を確認するツール、決算書は税務申告のために作っていて、会社の意思決定について数字を利用するということはほとんどない、という段階にとどまっていることがほとんどです。

あと一歩、数字の中に飛び込んで、数字の声を聴く方法を身につければ、もっと事業がよくなっていきます。

実は、数字の活用という意味において、レベル2とレベル3の差は大きいです。

レベル2からレベル3になることができれば、数字は一気にあなたに語り始め、貴方の味方になることでしょう。

【会計レベル3】数字は友達レベル

会計データを有用情報に変えられる(決算や会計以外に使っている)のが、レベル3の社長です。

  • 店舗ごとの売り上げをチェックして客単価を計算している
  • この商品を値上げしたらどうなるかなどの試算をしている

このレベルになると「数字の声」が聞こえています。

まるで、とあるサッカー漫画の主人公のように、「数字は友達」という域に達しています。

レベル3の社長はすでに数字を活用していますが、それを行動にうつせるとレベル4にバージョンアップしていきます。

【会計レベル4】数字は軍師レベル

会計レベル4の社長は、以下のような行動をしています。

  • 毎月の決算数値(試算表)以外にも、必要な数字を経理に出してもらって先の見通しを立てている
  • 売上と人件費の推移を月ごとにチェックして採用計画に反映している

このレベルに到達している人は、数字の声を聞き、数字と楽しく会話をしながら経営しています。

①効果的な事業計画を立て

②①を実際に実現するための行動計画を立て

③進捗を管理して計画通りに事業成長を実現させていく

数字⇒行動⇒成長⇒数字⇒行動⇒成長 

といった、数字と行動が連動した成長スパイラルを実現しています。

こうなると諸葛孔明を得た劉備玄徳のごとく、快進撃はだれにも止められません。

お金を増やしたいなら数字の声を聞きましょう

「聴」を「聞」に

さて、皆さんの会計レベルはどのくらいでしたでしょうか。

既にレベル4だという方もいれば、レベル1や2と判明して肩を落としていらっしゃる方もいるかもしれません。

ただ冒頭にも述べたように、私自身が初めは、数字が得意ではありませんでした。

株で損したり、ダイエットにも何度も失敗してきました。

しかし、今では皆様にアドバイスをさせていただく立場まで成長することができています。

だから今レベルが1や2だとしても、それはただの伸びしろでしかないと、私は思います。

さてここで、もう一つ質問をします。

あなたはどうして会社を経営しているのですか?と聞かれたら何と答えますか。

夢を叶えるため?

社会貢献?

自己実現?

お客さんの笑顔?

それとも家族や生活のため?

いろんな理由があると思います。

しかし、究極の目的は、お金を稼ぐためじゃないでしょうか。

何をしようとしても、結局はお金がかかる世の中です。

やりたいことや夢があるのなら、お金はそれを実現させるツールです。

自己実現や夢を叶えるといっても、その仕事を継続するためには、お金が必要ですし、社会貢献・お客さんの笑顔といっても、その貢献を続け拡大させていくには人を雇ったり、広告したりするためのお金が必要ですよね。

お金を稼ぐために仕事をしているのに、お金に無頓着なのは、矛盾していませんか。

日本では、毎年多くの会社が倒産しています。

会社がなぜ倒産するのか?それはお金がなくなるからです。

それなのに、数字に弱いとか、数字にそこまで興味がない、詳しくないなどと公言する社長がすごく多い。

その矛盾に気づくのが、会社が成功する第一歩です。

事業は、お金を増やすゲーム(遊びというわけではありません)です。

ゲームに勝つにはルールを知ることが重要です。

お金に向き合っていない社長は、野球のルールを知らずに野球の監督をやっているようなものかもしれません。

何点差で勝っているのか、負けているのか、残りイニングがいくつか把握していない状態で、適切な采配ができるでしょうか。

偶然勝てる試合もあるでしょうけど、本来は勝てるゲームの多くを落としてしまうことは明白ですよね。

ルールを知らなければ勝てないのは当然です。

ということは逆に、ルールを知れば勝てる可能性がアップするということです。

でもお金を増やすというゲームには正解がありません。

無限に正解があると言い換えてもいいでしょう。

だからこそ社長は自社のための最適解をもとめて、あれこれ悩み、試していくものですよね。

そんなときに大きな声でヒントを教えてくれる存在が「数字」です。

数字の声を聞いて経営するのは、面倒だと思っていませんか?

それが、そうでもないんです。

小学生レベルの加減乗除(足し算・引き算・かけ算・割り算)の範囲で、数字は十分にあなたを助けてくれます。

経営を成功させるのは、ちょっとした「コツ」なんです。

まとめ

皆様の会計スキルはどのレベルでしたでしょうか。

既に高いレベルだという方もいらっしゃるかもしれません。レベル4の方は、新たな知識や視点を取り入れることで更なる飛躍が可能です。

一方で、自己評価よりも低い結果に驚かれている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、結果が低かったからといって悲観する必要は全くありません。

なぜなら、私も初めは数字に苦労したからです。始めは得意でなくても、粘り強く数字と付き合っていけばスキルは向上しますし、会社の業績も上向きになります。

だからこそ、今ではこうやって皆様にアドバイスできるまでになりました。

では、なぜここまでレベルを上げることができたかというと、数字を軍師として活用できるようになったからです。

自分も経験したからこそ、お伝えできるノウハウがたくさんあります。

私はこれまで「数字は大嫌い」「分析は難しい」という社長さんをたくさん見てきて、そういった方の経営を立て直してきました。

この記事が、経営者の皆様のお役に立てば幸いです。

ただ、記事を読んで自己流でマスターするのは難しいという方は、はぎぐち公認会計士・税理士事務所の無料相談へお気軽にお問い合わせください。

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